あなたの“推しシシィ”は誰ですか?
1992年にウィーンで初演されて以来、日本でも愛され続けてきたミュージカル『エリザベート』。
東宝版では、数々の女優たちがシシィ(皇后エリザベートの愛称)役を演じ、観る人の心にそれぞれ違った「シシィ像」を刻んできました。
この記事では、東宝版『エリザベート』における歴代シシィたちを振り返りながら、
「どんなタイプのシシィがいたのか?」
「自分が一番心惹かれるシシィは誰なのか?」
を一緒に探っていきます!

これから初めてエリザベートを観る方も、長年のファンの方も、ぜひ“自分だけのシシィ”を見つけてみてくださいね。
東宝版『エリザベート』歴代シシィを一覧表&特長を振り返ろう
日本で『エリザベート』が初めて上演されたのは1996年、宝塚歌劇団版ですが
今回この記事で焦点をあてるのは「東宝版」(東京・帝国劇場などで上演される一般公演版)です。
東宝版のシシィは宝塚歌劇団の元トップスターだった女優たちを中心に、
それぞれまったく違うアプローチで「エリザベート」という女性を表現してきました。
シシィ役には大きく分けて2つの系統がある、とよく言われます。
- 透明感と儚さをまとった「娘役型シシィ」
- 凛とした強さを前面に出す「男役型シシィ」
この記事では、そんなシシィたちの系譜を振り返りながら、
2025年公演でWキャストを務める明日海りおさん・望海風斗さんのシシィにも期待を寄せたいと思います。
歴代シシィ役とそれぞれの特長を一覧表にまとめてみました。
公演年 | キャスト | 備考 |
2000年 ~2006年 | 一路真輝 | 宝塚版の初演でトート役を務めた一路さんが 東宝初演でシシィ役に抜擢 |
2008年 | 涼風真世 朝海ひかる | 歌唱力に定評がある元月組トップスター涼風さん、 凛として可憐な元雪組トップスター朝海さんのWキャスト |
2010年 | 涼風真世 瀬奈じゅん | 宝塚版でトート、ルキーニ、エリザベート役を務めた 元月組トップスター、瀬奈さんが東宝版でもシシィを好演 |
2012年 | 瀬奈じゅん 春野寿美礼 | 宝塚版でトート役を務めた元花組トップスター、 春野さんシシィはファンを唸らせる歌唱力が話題に |
2015年 2016年 | 花總まり 蘭乃はな | 初めて元トップ娘役の2人がシシィ役に抜擢! 花總さんは宝塚初演版、1998年宙組版でシシィを好演した 宝塚史上唯一のトップ娘役 |
2019年 ~2022年 | 花總まり 愛希れいか | 元月組トップ娘役の愛希さんがシシィ役に抜擢 |
2025年 | 明日海りお 望海風斗 | 宝塚在団時に人気を博した元トップスターの2人がシシィ役に抜擢! |
シシィには2つの系統がある?「娘役型シシィ」と「男役型シシィ」
『エリザベート』の主人公・シシィは、実在したオーストリア皇后エリザベートをモデルにしていますが、
作品中では史実のシシィとは少し違った、「死(トート)に愛され、自由を愛する孤独な皇后」として描かれています。
そんなシシィを演じる女優たちも、大きく2つのタイプに分けられると勝手に考察してみました。
透明感と儚さをまとう「娘役型シシィ」
まずひとつ目は、いわゆる「娘役型シシィ」。
宝塚で娘役トップスターとして活躍していた女優が演じるシシィには、
- 透明感
- 繊細さ
- 儚さ
- 少女のような純粋さ
といった雰囲気が強く感じられます。
感情表現が豊かで「運命に翻弄される」シシィ像を丁寧に描き、
特に少女期のシーンでは観客に「守ってあげたい」と思わせるような存在感が魅力です。
東宝版で言えば、花總まりさんが代表的ですね。
凛とした強さを放つ「男役型シシィ」
男役トップスターがシシィを演じたのは2012年が最後のため、公式の動画が見つかりませんでした…。
そしてもうひとつが、「男役型シシィ」。
こちらは宝塚で男役トップスターを務めた女優が演じます。
- 自立した強さ
- 冷静さ
- 自分で運命を切り開く意志
がにじみ出るシシィになります。
ただ美しいだけではなく、「生きるために戦った女性」としてのシシィを体現し、
観客に「凛々しさ」「誇り高さ」を印象づけるのがこのタイプ。
例えば、元雪組トップスターだった一路真輝さんのシシィがこのイメージに近いです。
2025年版Wキャストシシィ|望海風斗さん&明日海りおさんに寄せる期待
2025年の東宝版『エリザベート』では、
シシィ役に望海風斗さんと明日海りおさんという、
まさに“伝説級”の元宝塚トップスター2人がWキャストで挑みます!
どちらも元男役トップスターですが、実はタイプが違います。
望海風斗さん
歌唱力、演技力の高さに定評がある望海さん。
在団中は下級生の頃から実力者と知られ、
トップスターに就任すると相手役の真彩希帆さんとともに
歌唱力にすぐれたトップコンビとして人気を博しました。
研ぎ澄まされた演技力と、圧倒的な表現力、劇場いっぱいに響き渡る歌声が持ち味。
シシィの「孤独」や「諦念」を、リアルかつ説得力を持って描き出してくれそうです。
明日海りおさん
明日海さんはその美貌と安定した実力から、
早いうちからトップスター候補として注目されていた逸材。
トップスターに就任すると中世的な美貌、たたずまいで爆発的な人気に。
2014年の花組公演『エリザベート』ではトート役を演じています。
ビジュアルの美しさはもちろん、柔らかさと強さを併せ持つ稀有な表現者です。
少女から皇后への変遷、シシィの内面の機微を繊細に表現してくれそうです。
どちらのシシィも、「単なる清楚なお姫様像」では終わらず、
自分の足で人生を歩こうとした“ひとりの女性”として、
新たなシシィ像を見せてくれるのではないかと、今から期待が高まっています。
あなたにとっての「シシィ」は誰?明日海りおと望海風斗の2025年版シシィにもこうご期待!
シシィは時代を超えて、多くの人に愛され続けてきたキャラクターです。
でも、誰にとっても「たったひとつの正解」があるわけではありません。
あなたが「このシシィが好き」と思うなら、それがあなたにとってのエリザベート。
2025年版、そしてこれからも続いていく『エリザベート』の歴史の中で、
また新たな「あなたのシシィ」が生まれるかもしれません。
ぜひ劇場で、自分だけのシシィを見つけてくださいね。
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