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自立支援医療制度のデメリットはある?職場にばれる?手続き方法やリアルな費用をご紹介

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自立支援医療制度のデメリットはある?職場にばれる?手続き方法やリアルな費用を紹介 レビュー、体験談
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私は不安神経症、パニック障害、自律神経失調症などの精神疾患です。
かれこれ10年以上心療内科に通院しています。

心療内科に通院し始めると悩みの種になるのが、通院と薬にかかる費用の高さ。
精神疾患は定期的な通院が必要になり、治療も長期間に渡ることから費用がかさみます。

そんなときに救世主となるのが、自立支援医療制度です!

精神疾患の治療に関わる費用(診療代、薬代)が何と1割負担になる神のような制度なんです。

この記事を読むと、以下のことが分かります。

  • 自立支援医療制度を利用できるのはどんな人?
  • どうやって手続きするの?
  • 実際どれくらい費用が軽減されるの?
  • 自立支援医療制度を利用するメリット、デメリットは?

自立支援医療制度に10年間お世話になっている私が考える、制度の内容やメリット、デメリットについてお伝えしていきます。

精神疾患と戦っている当事者の方はもちろん、ご家族の方にも参考になればと思います。
ぜひ最後までお読みください◎

全部読むと10分ほどかかりますので、知りたいことが限られている方は目次から飛んでみてくださいね。

自立支援医療を利用できるのはどんな人?

ハートのカードがひもでぶら下がっている画像です。

自立支援医療制度はどんな症状の人が利用できるのか、解説していきます。

重症でなくてもOK!継続して通院するなら誰でも申請できる

厚生労働省のホームページには精神通院医療の概要と、精神通院医療の範囲にについて書かれています。

寛解して症状がほとんどない方でも、再発防止や経過観察のため通院している場合は自立支援医療制度を利用することができます。

適用となる精神疾患が一覧で紹介されています。

5 対象となる精神疾患

  • (1)病状性を含む器質性精神障害(F0)
  • (2)精神作用物質使用による精神及び行動の障害(F1)
  • (3)統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害(F2)
  • (4)気分障害(F3)
  • (5)てんかん(G40)
  • (6)神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害(F4)
  • (7)生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(F5)
  • (8)成人の人格及び行動の障害(F6)
  • (9)精神遅滞(F7)
  • (10)心理的発達の障害(F8)
  • (11)小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(F9)
  • ※(1)~(5)は高額治療継続者(いわゆる「重度かつ継続」)の対象疾患

引用:厚生労働省ホームページ

色々と病名が書いてありますが、精神疾患ならほぼ全て該当します。

つまり、病気の種類や重度・軽度に関係なく、心療内科(精神科)に継続して通院していれば(通院する見込みがあれば)自立支援医療制度を利用することができます。

収入があっても制度を利用できる?

自立支援医療制度は収入の有無にかかわらず利用することができます。

ただし収入によって負担上限額が違いますので要注意です。
表にまとめてみました。

所得区分負担上限額
(精神通院医療)
負担上限額
(重度かつ継続)
生活保護生活保護世帯0円0円
低所得1市町村民税非課税
(本人または障害児の保護者の年収80万円以下)
2,500円2,500円
低所得2市町村民税非課税
(低所得1を除く)
5,000円5,000円
中間所得1市町村民税所得割 33,000円未満
(年収約290~400万円未満)
総医療費の1割または高額医療費(医療保険)の自己負担限度額5,000円
中間所得2市町村民税所得割 33,000円以上235,000円未満
(年収約400~833万円)
同上10,000円
一定所得以上市町村民税所得割 235,000円以上
(年収約833万円以上)
対象外20,000円
出典:厚生労働省ホームページ

これだけ見ると少し分かりにくいかもしれません。

この表での「所得」は、個人ではなく世帯の所得です。
例えば私の場合、共働きで夫の収入もあるため中間所得2になります。

私は「重度かつ継続」に該当するため、負担上限額は10,000円です。
1ヶ月の医療費の1割が10,000円に満たない場合は、自立支援医療制度によって1割負担となります。

「重度かつ継続」になるかどうかは、医師の判断によるそうです。
私は症状自体は重くありませんが10年以上通院しているので、今後も継続して治療が必要と判断されているのだと思います。

自立支援医療の申請をする時にかかる費用と代理申請

ぶたのぬいぐるみの画像です。

自立支援医療制度の申請をするにはどれくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。
また、本人が役所に行くことが難しい場合の代理申請について解説します。

申請する際は診断書の提出が必要

自立支援医療を受けることができるのは、都道府県が定めた指定医療機関と指定薬局のみです。
通っている病院が該当するか、事前に病院か市町村に確認すると安心です。

自立支援医療制度を利用したい場合は、主治医か病院の受付に「自立支援医療の診断書を書いてほしい」と伝えましょう。

今までいくつかの病院に通いましたが、病院の方から自立支援医療制度について説明されたことは1度もありません。(病院によると思いますが)

積極的に利用を促されるわけではないこともあるので、自分から聞いてみましょう。

自立支援医療制度の申請には、医師が記入した診断書の提出が必ず必要です。

病院によりますが、診断書の発行に大体3,000~5,000円かかります。当たり前ですが自腹です。
痛い出費ですが、ここを乗り越えれば精神疾患にかかる医療費が1割になるので踏ん張りどころです。

診断書を書いてもらったら自治体の窓口へ!

医師に診断書を書いてもらったら、自治体の窓口に行きましょう。

手続きに必要なものがいくつかあります。
私が手続きした時には以下のものが必要でした。

  • 自立支援医療診断書(医師が記入した診断書)
  • 本人の健康保険証
  • 所得証明書、または非課税証明書など市町村民税の所得額が分かるもの
  • マイナンバーが確認できる書類(マイナンバーカード、マイナンバーが印字された住民票など)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など顔写真つきのものだと◎)

自治体によって必要なものが異なる可能性がありますので、役所のホームページで調べるか電話で確認しておくと安心です。

窓口で手続き書類がもらえるので記入し、診断書を提出すれば手続きは完了です。
自立支援医療の申請には診断書発行以外費用はかかりません。

本人が手続きに行けない場合は代理申請も可能

本人が手続きに来られない場合は、委任状があれば代理人が手続きすることも可能です。

代理申請の場合は

  • 委任状(依頼者本人が自筆で記入、押印したもの)
  • 代理人の身分証明書(顔写真つきのものが◎)

が必要になります。
代理申請の手続き方法や必要なものは市町村によって異なる場合がありますので、事前に役所に確認しておきましょう。

自立支援医療制度のメリット、デメリットは?

悩んでいる女性の画像です。

自立支援医療制度を利用するときのメリット、デメリットについて解説します。

自立支援医療制度のメリット

自立支援医療制度を利用するメリットはたくさんありますが、大きく3つご紹介します。

通院・薬にかかる費用が格段に安くなる

病院での診察、薬にかかる費用が格段に安くなることが最大のメリットです。

当たり前ですが3割負担と1割負担では全然違います。

(例)現在も自立支援医療制度を利用している水星
病院での診察は毎回500円以下です。
薬は種類や数にもよりますが、30~35日間の処方で500~1,000円で収まっています。

私の場合、もし3割負担なら毎回診察代は約1,500円、薬は1,500~3,000円かかることになります。

通院は基本的に毎月、症状が重い方や発症して日が浅い方は1~2週間に1度必要になりますので、1割負担になると経済的負担がかなり軽くなります。

通院が必要な状態であればどのような精神疾患でもOK

病気の種類や症状の程度にかかわらず、定期的に精神科(心療内科)に通院していれば制度を利用することができます。

うつ病や双極性障害、統合失調症はもちろん、私のようにパニック障害や不安神経症、自律神経失調症でも制度が適用されます。

私は精神疾患によってメンタルが落ちるのではなく身体に不調が出るタイプなのですが、特に問題なく1割負担になっています。

職場や周りに知られることはない

自立支援医療の申請をするのは、住民票住所がある市町村の窓口です。
そのため、勤務先や周囲に自立支援医療を利用していることが知られることはありません。

「申請したら職場にばれるのではないか」と心配される方が多いようですが、自分から言わない限りは絶対にばれないのでご安心ください。

自立支援医療制度のデメリット(注意点)

自立支援医療制度を利用する上でのデメリット…というか注意点を3つご紹介します。

1年ごとの更新、2年に1度は診断書の提出が必要

自立支援医療は1年ごとに更新、2年に1度は診断書の提出が必要です。

1年ごとの更新では市町村の窓口に行き、その場で申請書がもらえるので記入して提出するだけでOK。

2年に1度は診断書の提出が必要になるので、かかりつけの病院に依頼しましょう。
この時にも診断書代がかかります。

私も以前やらかしましたが、1年ごとの更新を忘れてしまうと診断書の提出が必要になるので要注意です。

1割負担になるのは指定した病院と薬局のみ

自立支援医療制度が適用されるのは、指定した病院と薬局にかかる費用のみです。

「風邪をひいて内科に行った」
「肌トラブルで皮膚科に行った」

という場合は自立支援医療制度は使えません。

精神疾患の症状でも、指定した病院と薬局以外を利用した場合は3割負担になります。

また、薬の中でも自立支援医療制度の適用外のものがあります。
私は以前胃薬を処方されたとき、自立支援医療制度の適用外の薬だったようで、その薬だけ3割負担となりました。

自立支援医療制度は精神疾患の治療にかかる費用を軽減するための制度なので、他の病気で受診する場合は3割負担になることを覚えておきましょう。

転院した場合は再度手続きが必要

病院を変わった場合は、市町村に手続きが必要になります。
自治体によって手続き方法が異なるので、受給者証を持って役所に行くか電話で確認してみましょう。

転院先の診断書、申請書(役所でもらえます)の提出が必要になることが多いようです。

長期の治療が必要になる精神疾患、自立支援医療制度を味方につけて安心して通院しよう

完治、寛解まで長い道のりになる精神疾患。
体調や症状が安定せず不安な日々が続きがちなので、せめて経済的な負担は少しでも減らしたいですよね。

1人でも多くの方が自立支援医療制度を知って利用することで、安心して治療が受けられるようになることを願っています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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